調査手法比較表
弊社の調査ソリューションのうち、地中レーダ探査、高密度表面波探査、水平磁気探査、弾性波探査、電気探査、EM探査の特徴をまとめました。
空洞調査、埋設管探査、埋設物探査、地盤のゆるみ などなど、多様なニーズに的確な調査手法をご提案いたします。地中レーダー探査
「地中レーダー探査」とは電磁波をアンテナから地下に放射し、その反射波を計測することで地下の空洞調査、埋設物・埋設管調査を迅速に行える探査方法です。
レーダアンテナは周波数350MHz~1500MHzの数種類があり、目的(空洞・埋設物・埋設管・遺跡など)によって使用するアンテナを変更し、最良のデータ取得を目指します。
新型レーダー探査器(空洞調査、埋設物探査)
・短チャープ式レーダー探査
従来のパルスレーダー探査(探査深度3m)よりも深部の情報を把握することを目的として開発された新型のレーダー探査器です。
探査深度を従来よりも1.0~1.5倍程度(地質・地盤状況により変動)目標に開発された機械です。
用途として空洞調査、埋設管調査、埋設物調査など高精度を求められる地下探査が中心となります。
地中レーダー探査+GNSSデータ
GNSS(GPS)データと地中レーダー探査記録を融合させることにより、地中レーダー探査の波形データに位置情報を正確に結びつけることが可能となりました。
これにより、空洞の位置や埋設管の位置などを改めて測量することなく正確に現地、又は平面図に作成することが出来るようになりました。
路面下空洞探査
「路面下空洞探査」とは、3D型アンテナ(DXG1820型)を車両に搭載し、時速30km/h~40km/hで路面下空洞を探査できる調査手法です。
車両にレーザー距離計、IMU(慣性装置)、デジタルカメラ、GNSSを搭載しており、道路を規制することなく短時間に長区間の探査が可能となります。
デジタルカメラで撮影したデータからオルソ画像を作成し、空洞位置をピンポイントで表現します。
ボアホール・レーダー探査
「ボアホール・レーダー」は地中レーダー探査で使用するアンテナをボーリング孔に挿入できるように改良することで、構造物基礎杭の根入れ深度や配列を把握することの出来る新しい探査方法です。
アンテナから構造物基礎杭に向けて放射された電磁波(電波)が、伝搬媒体となる土や地層と電気的性質の異なる物質(杭などの構造物)に当たって反射します。その反射波を再びボーリング孔内のアンテナで受信することで二次元断面図として杭の長さを表すことができます。
磁気検層
「磁気検層」では、ボーリング孔内で両コイル型磁気傾度計(検知器)を緩やかに吊り上げながら測定を行います。
斜孔ボーリングでの測定、ボアホール・レーダー探査、速度検層を併用することで様々な目的へのアプローチが可能となります。
弾性波・速度検層
「弾性波・速度検層」とは、ボーリング孔内に受振器(ハイドロフォン)を設置した状態で、構造物のコンクリート面または杭自体をハンマーで打撃し、弾性波動を発生させ、孔中受振器でその波を観測することで、構造物基礎杭の根入れ深度を把握することのできる従来型の探査方法です。
「ボアホール・レーダー探査」、「磁気検層」を併用することで様々な調査目的へのアプローチが可能となります。
PS検層
ボーリング孔を用いて波動の地盤伝搬速度を求める調査手法です。波動にはP波とS波があり孔内受振器それぞれ観測します。
調査方法としてダウンホール法とサスペンション法があり、目的に応じて測定方法を選定します。
また、常時微動測定を併用することにより耐震関連の基礎資料となります。
電気検層
電気検層はボーリング孔を用いて地盤の比抵抗値を計測する調査手法です。
探査目的で最も多いのが帯水層の検出で、ノルマル法で調査を行うのが一般的です。
また、自然電位から水みちの深度を把握することも可能です。
密度検層
密度検層はボーリング孔を用いて地盤の密度値を計測する調査手法です。
γ線の散乱現象を利用し得られる計数率(CPS)から較正して密度値に変換します。
常時微動測定
常時微動とされる振動は、地震時におけるその地盤の揺れ方とある程度の共通点を持っており、常時微動測定の結果から地震時の地盤の揺れ方を推定することができます。
地表計と地中計(ボーリング孔内)で同時に微動観測を行うことにより耐震・免震等の設計において重要な資料を作成することが出来ます。
捉える周期範囲に合わせて、複数種類の微動計(換振器)が存在し、上下1成分と水平直交2成分を持ちます。
高密度表面波探査
「高密度表面波探査」とは、地盤のS波速度分布を2次元断面として表現する調査方法で、その目的は支持層・基盤層の深度確認、地盤改良効果判定、液状化予測、空洞、埋設物、堤防の健全度調査など、多岐にわたります。
地表面の測線上に等間隔に受信器を設置し、地表面をカケヤなどで鉛直方向に打撃することで振動を与え、その振動をマルチ・チャンネルで受信することにより表面波を抽出します。
ランドストリーマー・ケーブルを利用することで広範囲の調査を迅速に実施できます。
熱赤外線調査
「熱赤外線調査」では、吹付法面を熱赤外線カメラで撮影することにより、空洞の有無を把握することが出来ます。
近年、吹付法面の老朽化に伴う崩壊及び剥落による災害が増加しており、2011年の東日本大震災の発生と相まって、診断ニーズはさらに高まっています。
目視調査
橋梁点検をはじめ、コンクリート構造物のひび割れ、変色、湧水、剥落・剥離等をスケッチし、変状状況を把握します。
打音調査やレーダー探査による覆工厚調査・空洞調査を併用することにより構造物の健全度評価を行います。
打音調査
「打音調査」はテストハンマーでの打撃を行い、その反発音からコンクリート表面状況および劣化の深さ、コンクリート背面状況を判定します。
近年、コンクリート構造物の剥離・剥落・ジャンカの劣化状況が問題となっており、調査ニーズが高まっています。
コア削孔(発電機式)
「コア削孔」とは、主にコンクリート護岸、法面、トンネル等でコアを採取し、コアの圧縮強度、弾性係数、中性化試験を行うとともに、コンクリート背面空洞の確認の際に有効です。コア削孔(バッテリー式)
「バッテリー式コア削孔」は、
導水路トンネル、共同溝など
エンジン式発電機の使用が困難な場所で、
容易に圧縮強度試験用試料採取や、トンネル覆工背面空洞の確認が出来るよう
自社開発したコアボーリングマシンです(実用新案取得済)。
機器構成をコンパクトにしているため、小断面のトンネルにも対応可能です。
ドリル削孔
「ドリル削孔」は、地中レーダー探査等で空洞・ゆるみの反応のある位置において行い、実際に空洞の有無を確認するとともにレーダー探査の深度補正の基礎データを取得することを目的としています。
簡易貫入試験
「簡易貫入試験」は、表層内の絞り具合・ゆるみ・硬さなどの変化を連続的に測定、基盤面の分布・地盤内の強度の不連続面・地盤の構成・空洞の有無などの調査に用います。
土塊の位置・規模・空洞位置等の推定に使用します。
空洞測量
空洞内部に360°レーザー・スキャナを挿入し水平方向に最大40mの空洞測量を可能にします。
空洞範囲はPCモニターにてリアルタイムで確認でき、深度毎(0.1m)に測量することで空洞ボリューム(m3)を算出することが出来ます。
TOF(Time of Flight) 測距技術を採用し、対象物からの反射に左右されず、正確な距離測定が可能です。
空洞観察
空洞内部にカメラを挿入し全周方向に動画撮影(又は静止画像撮影)を実施します。
これにより空洞の大きさをPCモニターにてリアルタイムに確認することができます。
ボアホール・カメラ
「ボアホール・カメラ」を使用すると、岩盤内に存在する不連続面の分布状況を観察、不連続面の走向・傾斜を測定でき、亀裂の開口程度や亀裂面の状況の分類が可能です。
空洞の存在や地質状況を鮮明な画像で詳細に観察できます。
小口径ボアホール・カメラ
「小口径ボアホールカメラシステム(BIP-mini)」は主に道路下の空洞を観察するために開発された360°展開画像を取得できるボアホール・カメラシステムです。
コア抜きで削孔した後、孔内無水の状況で深度2~3m程度までであれば従来のボアホールカメラに比べ簡易的に計測が可能です。
ファイバー・スコープ
「ファイバー・スコープ」とは、コンクリート構造物の削孔完了後、コンクリート背面の空洞撮影を行うためのものです。
撮影はファイバー・スコープ、またはボアホールカメラを用いて行い、各孔の空洞状況を静止画で撮影します。
CCDカメラ(バリュースコープ)
CCDカメラ(バリュースコープ)」とは、コンクリート構造物の削孔完了後、コンクリート背面の空洞撮影を行うためのものです。
撮影はファイバースコープ、CCDカメラ、ボアホールカメラを用いて行い、各孔の空洞状況を静止画又は動画で撮影します。
GPS(GNSS)測量
GPS(GNSS)測量はGNSS衛星を用いた測量方法です。
現在ではカーナビ等、幅広い分野で使用されていますが、昨今の技術進化によりcmオーダーの測量が可能になりました。
今後もこの分野の精度は年々高まることが予想され、我々ジオメンテナンスもGPS(GNSS)測量を用いた最新の測量結果と各物理探査結果をデジタル融合させ、高精度の測位データを付加し国土数値情報ならびにGISソフトを利用し品質の高い商品をご提供いたします。